2011年2月22日火曜日

いろはうた

平安時代に流行ったといわれる「いろはうた」をご存知でしょうか?
一度は耳にしたことがあるかと思います。


いろはにほへと ちりぬるを
わかよたれそ  つねならむ
うゐのおくやま けふこえて
あさきゆめみし ゑひもせすん

色は匂へど 散りぬるを
我が世誰そ 常ならむ
有為の奥山 今日越えて
浅き夢見じ 酔ひもせず


「今様」という形式(七五を四回繰り返す)を守り、その上、全ての仮名を1回ずつ使うという制約のもとで、これだけの意味のある歌が作られたことは、すばらしい感性だと思います。
江戸時代日本の国学者・文献学者・医師でもある本居宣長も同じようなうたを作っています。

「あめつちのうた」

あめふれは ゐせきをこゆる(雨降れば 井堰を越ゆる)
みつわけて やすくもろひと(水分けて安く諸)
おりたちうゑし むらなへ(下り立ち植ゑし 群苗)
そのいねよ まほにさかえぬ(その稲よ 真穂に栄えぬ)


日本人はこよなく言葉を愛し、言葉を楽しみ生きていたのですね。
もともと日本語には文字がなかっ たのですが、5世紀ころに漢字を使って記録するようになりました。その漢字を日本人は日本語風に読むことを考えだし、さらに漢字を基に表音文字を作り出し たのです。このような文字の基礎が確立したのは平安時代(794~1185)で、この文字のおかげで世界最古の長編小説『源氏物語』も紫式部によって完成 されました。現在、片仮名は主に外来語を表すのに使い、漢字と平仮名で文章をつづります。また、ローマ字を含めた表音文字のみで表記することも可能です。

みなさんも日本語を楽しみながら使ってみましょう。
毎日の会話に新しい発見があるかもしれませんよ!


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